ゴルフ業界では、「Strokes gained(獲得ストローク)」という言葉がますます頻繁に使われるようになっています。この記事は、獲得したストロークの統計を理解し、それらを使用してあなたの長所と短所を特定し、最終的にゲームを改善する方法に繋げることを目的としています。
なぜ「Strokes gained」獲得ストロークを使用するのですか?
ゴルフのパフォーマンスを分析する際、統計を用いることで、偏りのない公平な事実を知ることができます。フェアウェイキープ率、パーオン率、ラウンドあたりのパット数などの統計がよく使用されますが、これらの統計は優れてはいますが、分析にはやや制限があります。(もしあなたが自分のゲームのこれらのデータをお持ちでなければ、データの収集をを強くお勧めします)
例えば、ゴルファーがフェアウェイを1ヤード外しても、池ポチャしても、OBしても、すべて単純にフェアウェイを逃したとして処理されます。しかし、実際には、ゴルファーにとってそれらのミスは犠牲が大きく、わずかにフェアウェイを逃すのとはわけが違います。
従来のゴルフ統計データは、多くの長所と短所を浮き彫りにする良いベースとなりますが、改善すべき分野をより深く追求したい場合には、「Strokes gained」獲得ストロークが必要になります。
「Strokes gained」は、精度と距離の両方が考慮され、それぞれのショット独自の分析がなされます。つまり、ティーショットをフェアウェイに打てばフェアウェイキープ率が上がりますが、そのショットがカップから200ヤードも離れていたら、スコアにプラスに働いたのか、マイナスに働いたのか、実際のところ分かりませんよね?ラフに入ってもカップまで80ヤードであれば、その方が得策だったのでは?「Strokes gained」獲得ストロークがなければ、これらのショットの詳細を理解することはできませんし、どちらの戦略がより有益であるかもわかりません。
「Strokes gained」を理解する
「Strokes gained」は、ゴルフコースのどの位置からでも、プレーヤーがカップインするまでに要する平均ショット数を知ることで算出されます。獲得ストローク数(Strokes gained)の基準値は、ツアープレーヤーのパフォーマンスに基づいて作成されており、これは今後のショットの獲得ストローク数を計算するために使用されます。
「Strokes gained」を計算するには、ある方程式があります。
この式では、ショットの開始位置と終了位置を使用して、値を算出します。その値が決まると、今打ったばかりのショットを取り除く必要があるので、式の最後に(-1)がついているのです。
この方程式は、ティーショット、アプローチ、ショートゲーム、パッティングなど、すべてのショットの計算に使用されます。ゴルフコースで打ったショットはすべてこの式に適用され、獲得ストローク数(Strokes gained)の値が得られます。通常、これらの数値はプラス(ストロークが増える)またはマイナス(ストロークが減る)とされています。
獲得ストローク(Strokes gained)のデータはショットの種類によってどのような影響がありますか?
すべてのショットには、距離、精度、ゴルフコース上の位置やライのタイプによって決まる、独自の獲得ストローク値があります。同じ長さのホールで、2つの異なるティーショットが獲得ストロークにどのような影響を与えるか、以下に例を挙げてみました。
例:全長381ヤード(パー4)
- プレーヤーAは、ティーショットをカップから185ヤード先のフェアウェイに打ちました。
- プレーヤーBは、ティーショットをカップから60ヤード先のラフに打ちました。
そして、この情報をStrokes gainedの公式に当てはめて、各ティーショットで獲得するストロークを算出します。
これまでにStrokes gainedを見たことがない人は、この数字がとても小さく、取るに足らないものに見えるかもしれません。これはラウンド中のたった1回のショットにすぎません。でも、考えてみれば、18ホール中、パー4とパー5のティーショットを平均14/15回打つわけですから......そうなると、この数字はもっと大きなものになります。
また、これはティーショットの例に過ぎないことも考慮に入れてください。全ホールの例を見てみると、特定のホールがあなたの改善すべき点になったり、強みとなることがわかります。
ホールの例は次のようになります。
この例では、最後の5フィートのパット(+0.23)を除いて、すべてのショットでベースラインよりも悪い結果となりました。しかし、このホールの結果は「-0.92打差」、つまりベースラインと比べて「0.92打差」の損失となったのです。
自分のゲームを改善したいとお考えなら、Strokes gainedを使えば、どこに改善の余地があるのかを詳細に把握することができます。例えば、下記のゴルファーは、そのホールで非常に良いプレーをし、そのホールでのStrokes gained(獲得ストローク)がプラスになりました。
しかし、このホールをショットごとに分けて見てみると、最初のパットが大きく足を引っ張っていることがわかります。ここで、ラウンドごとのパット数の統計を取ると、この2パットのおかげでラウンドあたりのパット数が32になったというだけで、ゴルファー(またはコーチ)にはどこに弱点があるのかがわからないのです。
フルラウンドの獲得ストロークはどのように算出されるのですか?
ラウンドの獲得ストロークのデータを計算するには、各ショットを単純に合計して、ラウンドの全体的な値を算出します。このデータは、ゴルフの4つの主要分野、ティーショット、アプローチ、ショートゲーム、パッティングに分けて考えるのが一般的です。
ショットスコープでは、各ショットで得られた分析結果を、ゴルフの4つの重要なエリアのいずれかに配置します。
ハンディキャップのベンチマーク ストローク数の増加
Shot ScopeのStrokes gained分析では、上記のデータはすべてツアープレーヤーに対して参照されます。Shot Scopeはstrokes gainedのリリースを3フェーズに分け、最初に提供したものをさらに拡大し、各統計データをより詳細に分析した後、ハンディキャップ基準を導入します。3つの重要なフェーズについては、こちらの記事をご覧ください。
ハンディキャップ基準が適応されると、使用されるベースラインの統計はツアーからのものではなく、Shot Scopeのデータベース(8,000万以上)内の既存のすべてのショットから生成されます。これにより、すべてのハンディキャップのゴルファーが、すべての飛距離とライタイプについて、Stroke gained(カップインまでのショット数)を得ることができます。
例えば、先ほどの表を使って、ハンディキャップ10と20のベースラインショットを加えてフィニッシュする場合(これは例であり、数字は正確ではありません)
下の例では、先ほどと同じティーショットの例を使っていますが、今回はツアーとハンディキャップ20のベースラインに対して同じティーショットを比較し、その違いを強調しています。
全長381ヤード(パー4)
- プレーヤーAは、ティーショットをカップから185ヤード先のフェアウェイに打ちました。
- プレーヤーBは、ティーショットをカップから60ヤード先のラフに打ちました。
このプレイヤーAの例では、ツアープレーヤーとの比較するとショットが悪くなり、ハンディキャップ20の人との比較では平均よりも良いショットになっていることがわかります。
プレーヤーBを例にとると、約320ヤードの飛距離でグリーンまで60ヤードのラフに入った場合、他のハンディキャップ20のゴルファーと比べて半打近く得をすることになります。つまり、ティーショットの飛距離はゴルファーの強みであり、プレーの際にはその強みを生かすべきだということになります。
*数字はあくまでも1つの例です*
このような情報をShot Scopeのユーザーに提供することは、ゴルファーのスコア向上にとって非常に重要なことです。このようなデータは、同じようなハンディキャップや能力を持つプレーヤーとの比較を可能にするだけでなく、ハンディキャップの低いゴルファーと自分を比較し、改善すべき点を見出すこともできます。
結論
Strokes gainedの計算は複雑に思えるかもしれませんが、「Shot Scope」のようなシステムは、すべての作業と計算を代行してくれます。ショットスコープは、ラウンド中のすべてのショットを分析する機能を兼ね備えています。Strokes gainedのデータは、従来のゴルフ統計よりもはるかに詳細に分析することができ、また、従来の方法では特定できなかった弱点を認識し、それを改善することができます。Strokes gainedは複数の要素を使用しているため、ゴルフ業界で最高のゴルフ分析ツールの一つとなっています。
Shot Scopeは、自分のゲームに関する包括的なデータと統計をユーザーに提供できることを嬉しく思います。上達への道は、自分のゲームを知ることから始まりますが、strokes gainedはその手助けをしてくれます。
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